Seminar, 2014


芝崎円「新幸福論―「若者」が考える幸福の条件と特質―」

 本論文は、幸福とは何なのか、幸せを感じるにはどうすればよいか等を明らかにした。先人の研究結果をもとに、幸せの概念や分野、観点を分析し、内閣府経済社会総合研究所が平成23年12月に発表した「幸福度に関する研究報告―幸福度指標試案―」 を参考にアンケートを作成し、大学生を中心に調査を行った。

 第1章 幸福の定義と要件では、参考文献から幸福について分析し、幸福の概念や先人の研究結果、さまざまな観点から幸福について述べた。

 第2章 不幸の定義と要件では、不幸の概念や先人の研究結果、また幸福になるためには不幸は必要なのかについて述べた。

 第3章 幸福度調査から見る世界と日本の幸福の傾向では、幸福度が高いブータンの特徴や世界幸福度調査の結果、日本の幸福度調査の結果は「幸福度に関する研究報告幸福度指標試案」をもとに述べた。また、世界各国と日本の幸福の相違点についても分析した。

 第4章 日本における10代から30代の幸福意識の特徴では、アンケート調査の結果を表し、「幸福度に関する研究報告幸福度指標試案」と比較しながら分析した。アンケートの項目「あなたの思う幸せは何ですか(自由記述)」からは、回答者がそれぞれに考える幸せについて多くの回答を得ることができた。

 

靜恵「ヒット曲が生まれる心理と社会-90年代以降におけるJポップの構造分析を通して-」

 本論はヒット曲がいかにして生まれるのか、ヒット曲を研究する為にまず2つの観点を設けた。ヒット曲自身の構造とヒット曲と社会の関連である。ヒット曲自身の構造にはヒット曲の定義と音楽的な構造を分析した。ヒット曲と社会の関連ではタイアップソングとしてのヒット曲とヒット曲を生む消費者心理を分析した。

 1章ではヒット曲における定義の不在として、ヒット曲の定義と近年のレコード大賞について分析した。

 2章ではヒット曲のメカニズムとして、ヒット曲のメロディーやコード進行、歌詞を実際に例に挙げながら分析した。

 3章ではタイアップソングとその現状として、タイアップソングの定義とその現状、特殊なタイアップ、ご当地ソングとしてのタイアップを、オリコンランキングとう具体的なデータをもとに考察した。

 4章ではヒット曲を生む消費者心理として、まずヒット商品としての消費者心理を分析した後、ヒット曲を生む消費者心理とヒット曲を生む時代背景を分析した。

 5章ではヒット曲を用いた分析として、let it go~ありのままで~/アナと雪の女王、桜/コブクロの2曲を取り上げた。楽曲の背景、構造、コード、メロディー、歌詞、タイアップの観点から分析、考察した。

 

幸雅子「地域性から見る児童虐待の現状と課題-児童の明るい未来を保障するために-

 本卒論では、児童虐待問題について今現在どのような取り組みが行われていているのか、また現状はどうなのかを日本を始め、アメリカ、イギリス、ジョン・デューイによる教育論について調べた上で、今後の児童虐待への対策を述べたものである。

第一章、児童虐待の諸相(定義とその範囲)。

第二章、日本の児童虐待。

第三章、アメリカの児童虐待。

第四章、イギリスの児童虐待。

第五章、ジョン・デューイによる教育論と児童虐待。

終章、今後どのような取り組みが必要なのかを述べた。

 

豊田晃司「方言の地域性と役割について「方言コスプレ」にみられる傾向と実態」

 本論文は、私自身が方言に対して抱いた疑問から生まれたものである。第一章は方言の利便性・地域性についてで、方言とはどのようなものであるか。標準語、共通語、方言の違いについて述べた。第二章は方言コスプレとその背景について。方言コスプレ、方言コンプレックス、方言ステレオタイプについて。第三章は、隣接県の奈良県の方言の違いと、意識調査について。第四章では大阪ことばについてのアンケートを地方出身者の方に答えてもらい、ことばの印象についての調査を行った。第五章では全国的にみた方言ランキングと地方のお国ことばをのせた。

 発端は私が他府県出身者と話し、ことばの違いに衝撃を受けたことから始まったものです。論文完成後、より方言に対する興味が湧きました。


神家寿成「社会認識を基盤とした小学校社会科教育論の研究問題解決の論理を用いた授業構成

 本論文では社会科教育における教科論及び社会教育の歴史について書籍等を用いて分析を行い、新たな社会科の教科論を提示した。その上で、近年社会科教育の現場で多く見られる「問題解決学習」の授業を取り上げ、実践についての分析を行った。またその上、実践の課題について改善例を提示し、その改善例を元に授業改善を行った。その後、社会科の授業を構成する上で必要と考えることや、現場での課題について考察を行い、本論文の終結とした。

第1章で小学校における社会科教育の意義について述べている。

第2章では小学校社会科の類型について述べた。

第3章では社会科の教育方法について述べた。

第4章では第1節において実際に第52回大阪府小学校社会科教育研究会 泉北大会で実践された授業について分析を行った。

第5章では第4章第1節で取り上げた実践について授業改善を行った。

 

宮 孝輔「プロ野球経営と選手戦略〜野球理論と新球団創設を通して〜」

 本論文では、プロ野球を経営と選手戦略から研究した。ファンを多く獲得している人気球団のカラクリや、優勝するチームは試合の中でどのような選手戦略を用いているのかについて研究した。     

 第1章では、球団経営において必要な事項を研究し、選手補強を含めた戦略について論じた。多くのファンに球場に来場してもらうためにはどのような努力が必要であるのかを選手戦略等から研究した。

 第2章では、各チームの戦力について分析し、チームが優勝するには何が必要であるかについて研究し、論じた。

 第3章では、野球理論からみた活躍できる選手について論じた。日本ではあまり重視されないが、野球の本場であるメジャーリーグでは野球理論が多く活用されている理論を研究し、日本で活用できるかを考えた。

 第4章では実際にプロ野球の新球団を創設するということについて論じた。新球団を創設するにあたって必要であることを研究した。優勝するためのチーム作りとして野球理論の側面から必要な選手を獲得すること。ファンを獲得するために必要なこととは何かということを分析した。